<Dear My Little Angel>
「好き」という言葉の残骸で
埋めつくされた浜辺を歩く中
すり傷 切り傷 刺し傷で
痛みを押し殺して泣く僕に
「大丈夫?」とハンカチを渡してくれた
小さな君と出会ったよ
あの日、僕の心に光が差した
気付けば君が隣にいてくれる
そんな毎日が当たり前になっていた
君とけんかをしたあの日
当たり前が当たり前じゃないと
心の底から思い知らされた
「ゴメン」と言う言葉が言えなくて
「ゴメン」と言う言葉を待っていた
君から言ってもらう事が
当たり前だと思ってた
素直になったふりをして
意地ばかりを気にしてた
君という存在に
いつもいつも助けられていたのに
君という当たり前を
何気なく受け入れていた
気が付けばまた
「好き」という言葉の残骸に
一人ぽつんと立っていた
君は泣き腫らした瞳で
「大丈夫?」とふり向いた
小さな背中が見えなくて
小さな勇気も持てなくて
僕は君の手を払っていた
その手を君は小さな手で握りしめ
もう一度「大丈夫?」と聞いてきた
「ゴメン」の一言が言えた時
僕の心にもう一度光が差した
「ありがとう」の言葉と
「好き」という言葉の中で
僕は本当の天使に出会えたよ
「君」という名前の天使に
ずっと昔から胸にしまっていた
「T Love You」だけつづった手紙を
そっとポストに放り込んで
もう一度君の隣に立ちたいよ
Dear My Little Angel